獣医さんに俺はなる!
っていうと、子供がいったら、大体の親が想像するのが
こういう人
そう、犬猫などのペットの治療を行う「町の動物病院のお医者さん」を想像します。
でも、
獣医さんて実はとっても色々なお仕事があるんです!
では、まずは獣医の仕事シリーズ一発目として獣医さんのお仕事について解説します。
- 獣医さんのお仕事の種類
- 公務員獣医って何するの?
1.獣医さんのお仕事の種類
獣医さんのお仕事は、その時代時代によって変わっていっています。
もともとは、食用や農業で使われていた牛や移動の手段としての馬の診療がメインでした。しかし、時代が変わるにつれて、他の牛や豚や鳥などの多くの動物やペットとしての犬や猫の治療が行う仕事に変わっていっています。
まずは、このグラフを見てください。これは、卒業後の獣医さんの進路の割合を示しています。
という具合に獣医の大学を出た学生さんのうち動物病院に勤めるのは、実はだいたい半分くらいなんです。
他の人たちは、公務員、産業動物関連、動物園、製造業、その他と分かれています
人間のお医者さんは、ほとんどが人間の病院に勤めると思いますし、歯医者さんも歯科医院に勤めます。
けれど、獣医師の資格の面白いところ&強みは、その職域の広さ(就ける仕事の幅)にあります。
なんといっても獣医さんは
生き物がいるところすべてが仕事場!
なのです。そのため、生き物が関わる仕事には、すべからく獣医師が関係してきます。
そう!それこそ、人、犬猫、牛馬豚だけでなく、魚!蜂!野生動物!などなど多くの生き物に関わることができるのです。
これは、他の医療系にはない魅力だと思います。
2.公務員獣医って何するの?
町の動物病院の獣医さんは、大体どんな仕事が想像つくと思いますが
公務員って聞くと、
お役所に勤めて、お国の仕事をしているまじめな人、基本デスクワーク
ってイメージですかね?僕はそうでした。
この町の獣医さんに次いで2番目に人気の就職先である公務員って何をしているのかというと、お国の指示で働く獣医さんです。そのお仕事の内容ですが、なかなか説明がたいへんです。なんでかというと、これがまた、すごく様々な仕事をするお仕事なんです。その中の一部を抜粋してみます。
①公衆衛生の仕事
いきなり難しい言葉が出てきましたね。これは、公衆を(=社会を)、衛生する(=綺麗に健全に保つ)、仕事です。
今話題のコロナウイルスは、なんで中国で発生したのか?それは、市場で食用として連れてきたコウモリの体内でウイルスが変異して、人に感染した。と、されています(一応)。そして、結果としてこのウイルスはあっという間に世界に広がり、多くの人を死に追いやりました。
公衆衛生の仕事は、このようなことが起こらないように監視、指導するのがお仕事です。
そのため、公務員獣医さんは、我々が食べる牛や豚、鳥などが食肉になる食肉検査所に配置されており、日夜その肉に目を光らせて、病気の動物の肉が市場に出回らないように監視しています。
また、レストランや飲食店などをまわって、人の健康に害を与えるような不衛生な(汚い)場所になってないかなどをチェックして回るのです。これも獣医の仕事です。
②動物福祉の仕事
動物福祉の仕事とは、人と動物がうまく共生できる社会を目指す仕事のことです。
難しいですね。
でも、なんか楽しそう!って思うかもしれませんがこの仕事には、動物愛護センターの仕事も入ります。動物愛護センターって聞くとなんか幸せそうな響きですが、別の言い方すると、保健所です。
つまり、飼い主がいない、いなくなってしまった、飼えなくなってしまった犬や猫を殺処分する仕事です。
ひどい!獣医さんは命を助ける仕事じゃないの!?
って思うかもしれませんが、獣医師は、仕事です。仕事というのは、人の社会に役立つことに対してお金が発生することです。
飼い主のいなくなってしまった犬や猫を社会にそのまま残していけば、どんどん増えて、そこら中に野良のワンちゃんネコちゃんでいっぱいになってしまいます。犬猫が好きな人ならいいですが、みんながみんな犬猫好きではありませんし、感染症を起こしてしまうかもしれません。
※海外では、狂犬病という致死率100%の恐ろしい感染症を起こすウイルスをもつ犬が街中を歩いている国もあります。
そのため、そのようなことが起こらないように殺処分を行わなければなりません。人の勝手なことですが、その処分を行うのに獣医が関わります。
実に悲しい現実です。
しかし、この仕事をする獣医師も好きでそんなことしていません。この仕事をやりながらこの仕事がなくなるように、犬や猫が捨てられないように指導する仕事も行っています。
獣医の資格は、命を救こともできるが、命を奪うことも行わなければいけないときがある。
このことを、獣医を目指す子たちは、考えなければいけません。
③家畜衛生
牛や豚、鳥などの飼育の現場でも公務員獣医は活躍します。私の友達は、公務員獣医ですが、牛に子供を産ませるための仕事をしています。他にも病気の際の診察を行うこともあります。
とたくさんの仕事があります。この中で公務員獣医さんは、一つの仕事にずっと務めるのではなく何年かおきに配置転換されるので、異動しなければいけないため結構たいへんなお仕事です。
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