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【獣医師執筆】FIP(猫伝染性腹膜炎)治療最前線2022年まとめ
ついにこういった論文が出ました
Are unlicensed feline coronavirus antiviral compounds GS-441524 and GC376 what they claim to be? A qualitative and quantitative analysis.Feline infectious peritonitis (FIP) caused by feline coronavirus was, until recently, considered both fatal and untreatable. Experimental antivirals such as GS-...
これに何が書かれてているかというと…
今市場に出回っている数多の未承認ブラックマーケットサプリの中身がどれくらいちゃんとしているか解析した
という論文です。
この論文の内容としては一部抜粋すると下記のものとなります
調査した未承認のブラックマーケットサプリのうち17のブランドの中では、
・13は主張と同様の濃度のものが入っていた
・3つは成分が過剰であった
・1つは半分しか入ってなかった
・すべてのブランドにポリエチレングリコールなどの不純物が含まれ、中には猫に悪影響の恐れがあるほどの量が含まれるブランドもあった
・GC376というGS治療の追加薬として使用されている薬をうたうブランドもありましたが中身はGSやモルヌラビルであった
結論としては、未承認の商品を使用することは、ペットの命を救いたいと考える人にとって時折必要とされますが、それには相応のリスクが伴います。
とのことです。
私は本格的にFIPの治療を始めましたが今のところちゃんとFIPで確定診断とれた子は100%元気になっています。
2024年現在BOVA社の正規の『GS‐441524』と『レムデシビル』が治療のメインとして使われるべきだと思います。FIPの治療を行う際には獣医師に対して何の薬を使うのか、かつそれはどこで購入されたもので、正規品なのかを確認しましょう。
下の画像をご覧ください。これは、とある動物病院のコンサルタントが送ってきたメールです。
このメールを見て、私はすごく嫌な気分になりました。
動物病院も営利を目的とした仕事ではあります。しかし、これではFIPで苦しむ猫をお金稼ぎの道具としかみていないのではと邪推されてしまいます。
FIPの治療は、承認薬の登場で以前に比べて費用は安くなってきたとはいえ多くのお金がかかる治療です。病院を選ぶ際には、上記とともにその獣医師の治療経験についても確認すべきでしょう。
おそらく上記のメールを見て、お金目的に治療を始める輩が今後出てくるかもしれないので患者さん側も治療を受ける病院には気を付けていかなければならないかもしれません
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