【獣医師執筆】犬の歯周病について(病院での診断法)

病気について

もし家でお家の子が歯周病かなと思ったら動物病院へいきましょう。

まー元気だし、ご飯食べているし、また今度でいいやー

と思ってしまうかもしれませんが、治療開始は、見つけたそのときです!まさに!

今でしょ!(古!)

こう言うと…

動物病院のやつやろ、金儲けのために脅しとるんちゃう!

と思うかもしれませんが、歯周病を放っておくリスクとしては、

・歯周病のばい菌は血管を通して、身体に廻っています。そして、心臓、腎臓、肝臓などの他の臓器に行きつき、感染し、傷害します。

・歯周病は横にも進行するので、今なら助けられる歯も時間をおけば抜かなければいけなくなります。結果、実際に麻酔かけたときの手術時間が延びます。つまり、麻酔のリスク、身体への負担も大きくなります。

・多くの場合、歯周病で抜く歯が増えたり、麻酔時間が延びれば、当然手術費用も高くなる傾向

よって、時間をおいていい事は一つもないです。早くやれば、

歯周病による体へリスクが減り

麻酔のリスクも減り

手術かかる費用も減る

よって、早期発見早期発見が大切です!

そんな歯周病ですが動物病院では、以下のように歯周病の診断を行います。

  1. 視診
  2. 歯周病検査キット
  3. プローブ(探針)
  4. 歯科用レントゲン

1.視診

獣医師は、まず全身の状態を確認するとともに、口の中を可能な限り確認し、歯石の沈着具合、歯肉の赤さや後退の程度、歯の動揺を一本一本精査します。しかし、なかなか動くワンちゃんを抑えて、正確にすべての歯をチェックするのは、難しいことが多いです。そのため、全体の程度の確認に留まること多いです。

2.歯周病検査キット

上の写真は、アドプリットという歯周病の原因菌の量を調べられる検査キットです。唾液を拭って検査液につけることで色が変わり、歯周病の程度がわかります。たまに無麻酔で歯石除去をするサロンや病院があり、それをすると見た目的には歯石が少なく綺麗に見えますが、歯の根っこのばい菌量は変わらないので、見た目以上に歯周病が重篤に進行してしまっている場合があります。

3.プローブ(探針)


これは、プローブ(探針)といい、歯と歯肉の間の歯周ポケットの深さを調べる道具です。歯周病が進行している歯程ポケットが深くなる傾向があります。しかし、起きているときにこれを使うことは難しいので多くの場合は、麻酔をかけた後に使います

4.歯科用レントゲン

これは、歯科用のレントゲンです。通常のレントゲンだと歯と歯がかぶってしまい、なかなか丁寧に歯周病の程度を調べることができませんが、歯科用のポータブルレントゲンならば歯を細かく写すことができるため歯周病の程度を丁寧に調べることができます。

しかし、結構な高級品なため、ある施設は今のところそれほど多くはないかもしれません。ただもし自分のお家の子の歯科をお願いするときはこれがその施設にあるかを聞いておくと、そこがどれくらい歯科に力を入れているかがわかるかもしれません。

【獣医師執筆】犬の歯周病について(治療)

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