読んでない方はまずはこちらをお読みください⇒【獣医師執筆】膵炎とブレンダについて②
ついに出ました!
Just a moment...
ブレンダに関する新たな論文です。今ブレンダはアメリカでの認可を目指して動いています。今回はそのために海外の研究者を雇ってブレンダが膵炎に対して効果があることを論文で証明し、進出の足掛かりとしたいと思った論文です。
しかし、やってみると正直読んでみた感じとしては…
やっぱり微妙だねー
という結果になったようです。
以下論文より抜粋
・ブレンダは安全性は高い薬です。臨床症状の改善に役立つ
・でも、有害事象(嘔吐や下痢など)の報告はブレンダを入れた子達のほうが入れてない子より多く(74.2%と63.3%)。CRP(急性炎症の項目)とPLI(膵炎の際に上がる項目)ともにブレンダを入れても入れなくても同じだった
としています。
しかし、この研究は調べた数や期間が短く、膵炎の診断そのものがあやふやなものも含むなどなどと色々とふんわりとした研究で今後にまた新しい情報が出てきたらより良いデータ(もしくはより悪いデータ)が出てくるかもしれないのでまだ注視が必要です。
しかし、費用対効果という面では今回のデータを踏まえると現状において私個人は使用しないでいいかと思いました。安い薬なら多少の効果が期待されれば使いたいところですが、高価な薬である以上ご家族にお伝えするのには今回のデータはあまりに期待値が低いです。特に今回の論文は先にも書いたように売るためにお金を出してだした論文であり、うがった見方をしないといけませんからねー
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