【獣医師執筆】犬の歯周病について(ご家庭での診断)

病気について

1.歯周病の診断(ご家族が見てわかること)

うちの子って歯周病なのかしら?見た目でわからない?

と言われると、わからなくはないです。大切なのは、歯を見るのではなく、歯の周りを見ることです。

例えば

一見綺麗そうに見えますが、これを見るとどこに歯周病があるかというと…

ここですね。周りの他の歯の歯肉に比べると歯肉が赤くなっています。これだとおそらくは歯周病の中の歯肉炎という状態ですね。

歯石がついてないのになぜこの部位には赤みがあるかというと、この部分の歯肉と歯の間にばい菌が増えてきている可能性が高いです。※正確な評価は、下記の探針という器具やレントゲンが必要になります。

他にも

この写真は何が起こっているかというと…
ここですね。これは、歯肉後退という状態です。
本来であれば赤線の位置までは歯肉があるべきにも関わらず、かなり歯肉が下がっています。これも歯周病による影響です。

そして、歯周病がさらに悪くなると…

このようになったり…
このようになったりします。上記のレベルだと歯と歯肉の間から膿が出てきており、かなりの悪臭が出てしまっています。そして、ばい菌が常に血液の中に入り込み、いろんな臓器に飛んで行ってしまっているかもしれません。

獣医さんとしては、できればこのようになる前に早く見つけて病院に来てほしいですね

【獣医師執筆】犬の歯周病について(病院での診断法)

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